年末が近づくと、フランスは街中でクリスマスムードが高まります。
そしてフランスでは、クリスマスツリーとして生のもみの木を飾る習慣があるんです!
日本では生のクリスマスツリーを売ってるの見たことないにゃ・・・
本記事では、フランスのクリスマスツリーに関する豆知識と、自宅用のクリスマスツリーの買い方、処分方法をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
フランスのクリスマスツリー豆知識
まずはフランスのクリスマスツリーについて、知っておくとクリスマスがより面白くなる豆知識を集めたのでご紹介します。
クリスマスツリー発祥の地は?
クリスマスツリーという文化は、15世紀のドイツ南部フライブルクという町が始まりと言われています。
フライブルクは現在のドイツ・フランス国境に隣接しており、フランスのクリスマスマーケットで有名なアルザス地方の都市「コルマール」や「ストラスブール」の近くです。
この界隈は古くから領土争いがあったため、現在の国境ではドイツとフランスに分かれていますが、広義で文化圏は同じと考えられます。
そのため、この地域を中心にドイツやフランスでは今でもクリスマスツリーを飾る文化が広まっていると考えられます。
フランス・アルザス地方は、おとぎ話に出てくるようなかわいらしい建物が特徴的です。
アルザス地方の中心都市、ストラスブールのクリスマスツリーがこちら!
大きくてとってもキレイですよね!
クリスマスマーケットも盛大で、飾り用のオーナメント屋が多数出店しているほか、ホットワイン、ホットショコラなどこの季節ならではのグルメも楽しめますよ。
冬にフランスに滞在するチャンスがあれば、ぜひストラスブールを訪れてみてください。
クリスマスツリーはフランス語で「sapin de Noël」
フランス語でクリスマスツリーは「sapin de Noël(サパン・ドゥ・ノエル)=クリスマスのもみの木」です。
クリスマスツリー以外にも、飾り付けのオーナメントやケーキ・焼き菓子など、もみの木のモチーフを使ったアイテムがたくさん売られています。クリスマスが近づくと、街中で「sapin」という言葉がたくさん聞こえてくると思いますよ。
クリスマスツリーを自宅に飾ろう!
私が実際にフランスで購入、飾り付けをしたクリスマスツリーをご紹介します。
生のクリスマスツリーは花屋やスーパーで入手可能
クリスマスが近づくと、フランスの至る所で生のもみの木(サパン)が売られます。
こちらの写真のような感じで、最初は正体がわからず「何だろう・・・?」と思いました。
花屋やスペースの広いスーパーでは、枝ぶりがわかるように広げた状態で売られています。
大小さまざまなサイズがありますね!
サパンの値段ですが、私が購入したお店では小さいもので29€、中くらいで49€ほどだったと記憶しています。
一般的に家庭で楽しむサイズであれば、日本円で約5,000円〜1万円程度で入手可能です。
買いたいツリーを選ぶと、こういう「サパンにネットつけるマシーン」に通してネットをつけてくれます↓
この器具もクリスマスシーズンはサパンと一緒に街中で見かけます。
フランスの冬の風物詩ですね。
重いので自力で運ぶのは要注意
見た目はかわいらしいもみの木ですが、それなりに重さがあります。
自力で運搬したい場合は、以下の点に気をつけましょう。
- 徒歩の場合は、なるべく自宅の近くで購入する
- 天気のいい日に購入する(雨で濡れるととても重い)
- 車の場合も、購入場所から車まで運べるか事前に検討する
我が家は高さ1mちょっとの比較的小ぶりなサパンを選びましたが、健康な男性1人で徒歩5分、やや雨の日に購入してしまったため重さが増して、「運べるけど腕はちょっと疲れた」という感想でした。
こんな感じで持ち上げるので、腰に不安がある人は複数人で持つなど工夫をした方がいいかもしれません。
なお、大きなサパンを買う場合は郵送してくれるようです。
郵送をしてもらいたい場合は、購入前にお店の人に確認してみましょう。
在仏フリーアナウンサーの中村江里子さんのお家のような大きなツリーは、自力ではとても運べないですよね^^;
家に運んだら飾りつけを楽しもう
自宅に運搬を終え、ネットを開封したサパンがこちらです。
根本は半月型の丸太に刺さっていて、これまたかわいいです!
フランス人はこの周りに、家族へ用意したプレゼントを置いていくみたいですね。
オーナメントで飾りつけた状態がこちら。
生の木なので、あたたかい雰囲気があってとっても素敵です!
ちなみに日が経つと葉は乾燥して多少落ちるので、定期的に床を掃き掃除する必要があります。
飾りつけるオーナメントはプランタンやギャラリーラファイエット、ボン・マルシェなどのデパートに特設会場ができてたくさん売られています。
Monoprixなど大きめのスーパーにも安くてかわいい商品があるので、チェックしてみてくださいね。
フランスのクリスマスツリーの処分方法
フランスでは新年を祝うパーティーなどをする人は多いですが、いわゆるお正月という文化はないので、クリスマスツリーも1月末頃まで飾り続けている場所もありました。
1月になってクリスマスツリーをそろそろ処分しようと思った場合、以下2つの方法があります。
- 近所のサパン回収所に持って行く
- 一般ゴミとして捨てる
詳しくご紹介します。
近所のサパン回収所に持って行く
1月になると、公園や広場の一角に「サパン回収所」が設置されます。
回収所で集められたサパンはリサイクルされるそうなので、基本的には回収所に持って行くことをおすすめします。
こちらはパリ市のサパン回収所が検索できるページです。
自分の住んでいる区の数字をクリックすると、回収所が確認できますよ。
ちなみにページタイトルの「Où déposer son sapin après Noël ?」は、直訳すると「クリスマスの後はあなたのもみの木をどこに置く?」と書いてあります。
一般ゴミとして捨てる
もみの木は燃えるゴミなので、一般ゴミとして捨てることもできます。
先ほど自宅で飾りつけたツリーをご紹介した写真で、根元に金色の袋が敷いてあるのが見えますでしょうか。
実はこの金色の袋が「サパン・ゴミ出し用袋」なんです。
この袋に入れれば、サパンを切って小さくしたりせずそのままの状態でゴミとして捨てることができます。
なお、アパルトマンのゴミ捨て場に置くと管理人さんに嫌がられるので、路上のゴミ箱近くに置いておきましょう。
この季節になると捨てている人がチラホラいるので、同じ場所に置けばOKです。
この袋は有料(5€程度だったかと思いますが曖昧です、すみません)で、私はサパンを買うときに必要か?と聞かれました。
ちなみに翌年に再びサパンを買った時は聞かれなかったので、勧めるかどうかはお店によるのかもしれません。
結果的にサパン回収所に持って行ったため袋代は無駄にはなりましたが、運ぶとき枝をまとめられて便利だったので、念のため買っておいて損はないかなと思います。
フランスに住んだら生のクリスマスツリーを楽しもう!
生のクリスマスツリーは、フランスでは近所で気軽に入手できますし、捨てる仕組みも明確でその後のリサイクルまでフローが整っています。
ヨーロッパならではの楽しみなので、フランスに住んだらぜひサパンを飾ってクリスマスを楽しんでみてくださいね。
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