フランスに移住したばかりの頃、私はフランス語の知識はほぼゼロでした。
英語は旅行会話くらいならなんとかできるかなという程度の語学力。
フランス人は英語を嫌がるって聞いてたから、ドキドキだにゃ・・・
そんな状態でフランスでの暮らしをスタートさせたのですが、
間もなく、これさえあればなんとかやっていけそうだと思うものが見つかりました。
それはスバリ・・・挨拶(あいさつ)!!
この記事では、「なぜフランスで挨拶が重要なのか」「挨拶をするとどんなメリットがあるのか」「覚えておくべき挨拶が知りたい」といった疑問について解説していきたいと思います。
フランス人はとにかく挨拶をする!
フランスで最もよく聞く挨拶は「Bonjour ! [ボンジュール]」です。
日本語にすると「こんにちは」に当たる言葉。
同じアパートの住人や管理人さん、知り合いに会った時など街中で「Bonjour !」が飛び交います。
挨拶をすることはフランスで最も大切なマナーと言えます。
日本とちょっと違うなと感じるのは、お店の店員さんとお客さんも挨拶をし合うこと。
お店に入ったら「Bonjour !」、出ていく時は「Merci !(ありがとう)」や「Au revoir !(さようなら)」を言います。
※ 覚えておくべき挨拶は後ほど詳しくご紹介します!
フランス人は社会の中でお互いが独立しているという意識が強いので、サービスをする側も受ける側も対等という前提で接します。
社会はお互い支え合いというこの精神は、理にかなっていて個人的には好きです。
(ただしこれがサービスの質の低下という別の問題も引き起こすのですが・・・)
サービスをする人がいないと社会は回らないもんにゃ〜。感謝。
フランス語で挨拶をするとメリットがたくさん!
挨拶は短い単語ばかりなので、ぜひフランス語で挨拶をしましょう!
どうしてもフランス語で言うことが難しければ、英語の「Hello !」「Thank you !」でも大丈夫です。
でもこれは言わないよりマシというだけで、私の経験からするとフランス語で挨拶をした方がメリットがあります。
どんなメリットなのか結論から言うと、「コミュニケーションが格段にしやすくなる」ということです。
フランス人と会話する上での、最低限の扉を開くのがフランス語の挨拶だと思います。
具体的なメリットの内容を、3つに分けてご紹介しますね。
メリット①:心を開いてもらいやすい
1つ目のメリットは、フランス語で挨拶をすると圧倒的に心を開いてもらいやすいということです。
逆の立場で想像するとわかりやすいと思いますが、日本に来た外国人に日本語で挨拶をされたら親近感がわきませんか?
やはり現地の言語で挨拶をするということは、コミュニケーションにおいて大切なポイントです。
カタコトの「コンニチハ」や「アリガトウ」って可愛いよにゃ〜
また、「フランス人は英語が嫌いな人が多い」という話を聞いたことがある方もいるかと思います。
フランスに住んでみての実感としては、若い世代を中心に想像よりも英語が通じます。
ただし、年配の方には英語が話せない方も多く、「フランスなんだからフランス語で話しなさい」と思っている方がいることも事実です。
(そのような姿勢を感じたフランス人女性との会話経験があり、この話は別途書けたらなと思います)
そのような背景からも、やはりフランス語で挨拶をした方が幅広いフランス人に心を開いてもらいやすいです。
メリット②:カタコトでも英語でも話を聞いてもらいやすくなる
2つ目のメリットは、カタコトのフランス語でも英語でも話を聞いてもらいやすくなることです。
フランス語で挨拶をしたことによって、相手は「この人はフランス人とコミュニケーションを取る気があるんだな」という気持ちになってくれているはずです。
そうなると、それ以降の文章がどんなにカタコトでも「なんて言おうとしてるの?」という雰囲気で聞いてくれることが多いです!
こちらの心理的にも、いささか緊張を落ち着けて話すことができます。
ちなみに、フランス人は喜怒哀楽を隠さない人が多いので、機嫌の悪い店員さんはどうしようもありません(笑)
フランスならそういう店員もいるよね〜という心構えで臨むことをおすすめします。
メリット③:優しくしてくれる確率が上がる
3つ目のメリットは、優しくしてくれる確率が上がるということです。
こちらの伝えたいことがものすごくカタコトでわかりにくかったとしても、「つまりこれが欲しいの?」「こうしたいの?」のように聞き返してくれたりします。
なお、わかりやすいようにジェスチャーを混ぜてくれる人もいますが、NOジェスチャーでペラペラペラ〜という方も多いです。
悪気はないんです、おそらく単に習慣の違いというか文化の違いというか。
ここから先は、こちらがジェスチャーを交えたり、翻訳アプリを駆使したりしてがんばりましょう!!
突然の精神論!!
ちなみに私はフランスに移住して最初の頃、スーパーのレジで「ポイントカードは持ってますか?」が聞き取れなくて困った顔(というか絶望的な顔)をしてフリーズしたことが何度かあります。。
「Do you speak English ?」を言ってみて、店員さんが英語ができる場合は英語で話してくれました。
英語ができない人の場合は「どうせ持っていないだろう」という感じで対応してくれました。
どちらの場合も、「Bonjour !」と「Merci !」だけは元気よく言ったので、ニッコリ対応してもらえた気がします・・・!
覚えておくべきフランス語の挨拶
では、実際に私がフランスに移住して必須と感じたフランス語の挨拶を5つご紹介します。
フランスで生活をする方は絶対に覚えるべき挨拶です。
というか、日常生活で頻出すぎてすぐに覚えると思います!
旅行でフランスに行く方も、これだけ抑えておけば挨拶はバッチリです◎
Bonjour !
一般的な日本語読み:ボンジュール
Hamaco推奨読み:ぼじゅーフ(「ぼじゅー」だけでも通じる)
意味:こんにちは
解説:朝でも昼でも、太陽が昇っている時間帯はBonjourです。
Bonsoir !
一般的な日本語読み:ボンソワール
Hamaco推奨読み:ぼんそわ〜(心の中で最後にフを言うとなお良い)
意味:こんばんは
解説:なんとなく夕方になったらBonsoirを言い始めます。
でもフランスの夏は22時頃まで明るくて夕方とか夜という概念が薄れ気味で、Bonjourも混在します。
つまり厳密にどちらを使うか気にしなくてOK !
なんとなくBonjourは「ぼじゅー」と直線的な発音で、Bonsoirは「ぼんそわ〜」とふわっとしてる雰囲気があります。
Merci !
一般的な日本語読み:メルシー
Hamaco推奨読み:めkしー(「めくしー」でも可)
意味:ありがとう
解説:これは別れる時以外にも感謝を伝えたい時に必ず言いましょう!
Merciを言った後に相手が「じゅぶぞんぷひ」と言ったら、それは「どういたしまして」です。
Bonne journée !
一般的な日本語読み:ボヌジュルネ
Hamaco推奨読み:ぼんぬじゅーフね(「ぼんじょるね」でも可)
意味:よい一日を
解説:英語の「Have a good day」に当たる言葉です。
別れ際にほぼ必ず言い合います。
とりあえずBonne journée.が言えればOKですが、相手が言ってくる可能性として以下もあります。
Bonne soirée./ぼんぬそわれ →よい夜を(夕方や夜に)
Bon week-end./ぼんうぃけんドゥ →よい週末を(金曜日の夜や土曜日の朝に)
Au revoir !
一般的な日本語読み:オウルボワール
Hamaco推奨読み:あフヴァーフ(ほとんど「アヴァー」に聞こえることもある)
意味:さようなら
解説:この言葉が、会話集のカタカナ読みと実際の発音が一番違うなと感じました。
何を言われているのか最初のうちはまったくわからなかった。。
ちなみに近所のパン屋で「おぅふゔぉわーふ」に聞こえる店員さんがいましたが、クセが強めな人だったと思われます。
Bonne journée ! シリーズは時間帯によって使い分けできるとこなれ感が出るにゃ〜
こちらの5つをぜひ最初に覚えましょう!
別れる時の挨拶は、3つ続けて言われることが多いです。
「めくしーぼんじゅるねあゔぁ!!」と勢いよく言われると、私も最初のうちは「おお・・・」となって自分が言うタイミングを逃したりしました(笑)
最低限「Merci, au revoir !(めkしーあフヴァーフ)」だけ言えるといいので、ぜひ何回か唱えて練習しておいてくださいね。
まとめ
フランスで生活する上で、いかに挨拶が大切か、挨拶をするとどんなメリットがあるのか、どんな挨拶を覚えておけば良いのか、ご理解いただけたでしょうか。
挨拶をすることでデメリットはありません。
メリットはたくさんあります!
最初のうちはフランス人と会話することに恐怖を感じることもあると思いますが、きちんと挨拶をして話しかければ皆さんいい人です。
フランスで1年半ほど暮らした今も、挨拶が何より大切と実感しています。
挨拶を覚えて、気持ちのいいフランス生活が送れますように☆
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